学力を身につけるためには②

 学力を身につけるためには、問題を解きまくるとよいと書きました。

 しかし、問題を解く前に、どうしてもわかりにくい・考えにくいことってありますよね。

 例えば算数では、「数の位取り」で、その数の十分の一や百分の一は、子どもにとってとても分かりにくいものです。そこに小数点が入ってくると、余計分からなくなっていきます。そのほか、mを㎞にするなどの「単位換算」は、大人でもちょっと考えることがありますよね。そんな分かりにくいところでやみくもに問題を解いても、しっかりとした力はつきにくいものです。

 私は担任をしているとき、子どもたちがつまづきそうなところは何か、効果的に子どもが自身でつかむためにどうしたら良いか、いつも考えながら授業を組み立てていました。時には、便利な道具を準備することもありました。写真の「単位換算」の表は、ラミネートをしてホワイトボードペンで書いたり消したりすることができるものです。中学年の算数ではこれを人数分つくり、いつでも使えるようにしていました。これを使えば、「10mは、0.01㎞」が分かりやすくなります。「位取り」も同じようにラミネートした表を配っていました。子どもたちは、練習プリントを解くときに使って、理解を深めていきました。

 また、直方体や立方体の学習では、工作用紙を一人一枚準備し、展開図をたくさんかいて組み立てる活動をしました。子どもたちは面白くなってきて、様々な展開図をかいて試していきます。ここでは、「ふたがない」とか「面が重なっちゃった」「長さが足りない」など失敗しても大丈夫。試行錯誤しながら自分で作って形にしてみると、展開図の必要十分な条件や、どこがどうくっつくのか位置関係が感覚的に分かってきます。その後、点や辺・面の位置関係の問題でもここで作った箱を開いたり閉じたりしながら考えることができます。(写真の展開図は、学習ヘルパーで実際にお子さんが作って問題のために書き込みをしたものです)

 これらの道具は、テストではもちろん使いません。練習問題の段階でたくさん使い、理解を十分に深めたうえでテストに臨むようにします。大きな数や図形が苦手な子どもも、テストはばっちり!でした。

 学力を身につけるためには、こういった目で見てわかる道具や実物の操作が、特に小学校の学習では、大変重要だと言えます。

Studyell Muro

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